第10章 一改ページ位置の制御(段落の分離を防ぐ)

章を読んでできるようになること

改行(Enterキー)を使わずに改ページの位置を調整することができます。また、何ページにも及ぶ長い文書を作成する時に見栄えをよくすることができるようになります。例えば、ある程度長い文章がページが変わることによって途中で分割されることを防げるようになります。

以下のようにタイトル(見出し)とそれに続く文章(本文)が分かれてしまう事態は、設定一つで回避できます。

用語の説明

見出しと本文

本章では、以下のように見出しと本文という言葉を使います。

やり方

まずWordには、文章の改行位置を制御できる機能があります。第3章でやった改ページ挿入がそれにあたりますが、ほかにも文章や段落に設定を加えて改行位置を制御する方法もあります。

通常、文章や見出しの改行位置はEnterキーで調整していることと思います。これはこれで問題はありません。ただ、1ページや2ページに収まるくらいの長さの文章ならば、特に問題は生じませんが、長い文章になると弊害が発生します。

ある部分で改行して文章の始まりを調整したとしても、その調整の影響で別の部分の改行位置がずれるというようなことが起こります。そのわかりやすい例が先の画像のような見出しと本文の分離です。

このような部分を何度も直しているときりがありませんので、回避するために見出しや本文に設定を加える必要があります。

それでは、その設定画面を出していきましょう。

改行位置を制御するための設定画面の出し方

【ホームタブ:段落グループ:段落ダイアログ】を開いてください。そうするとインデント等を設定する画面が出てきますが、隣のタブの「改ページと改行」を選択してください。この画面が設定画面になります。

この画面の「改行位置の自動修正」に4つの項目がありますが、この4つにレ点を入れることによって改行位置を制御できるようになります。

それでは、この4つについて紹介していきます。

ケース毎の対応

さて、ここからはケース毎に紹介していきますが、上記の4つは2つに分類することができます。その分類とは、一般的に「見出し」に作用させるか、「本文」に作用させるかということで分けられます。

まずは、見出しに作用させる方から紹介します。

ケース1は、見出しと本文が分離するケースです。

先ほども見せた画像でありますが、見出しと本文が分離してしまっています。このような場合に使うのが「次の段落と分離しない」です。

やり方としては、見出し部分にカーソルを合わせます。

その後、設定画面を開き、上から2番目の次の段落と分離しないにレ点をいれます。

そうすると以下のように分離せずに表示されるようになります。また、「改ページ位置の自動修正」をした場合には黒丸が左側につくようになります。

 

ケース2は、見出しがページの途中から始まってしまうケースです。見出しが途中から始まってしまったため、本文が中途半端なところで途切れてしまっています。

このケースについては、第3章の改ページ挿入でも対応でますが、この改行位置制御とスタイルを組み合わせることで真価を発揮します。これについては、後述します。

さて、やり方ですが、上と同様に見出しにカーソルを合わせて設定画面の4番目の「段落前で改ページする」にレ点をいれます。すると以下のようになります。

ケース1と同じ結果ではありますが、目的が異なりますのでどちらの状況の方がよりふさわしいのか考える必要があります。

 

ここからは、本文に作用させる残り2つの項目について紹介します。

ケース3は見出しの後に本文が一文のみ存在するケースになります。

気になる人を気になるところだろうと思います。これを回避するためには、その本文の段落にカーソルを合わせた後に設定画面を開きます。

そして、1番目の「改ページ時1行を残して段落を区切らない」にレ点を入れてください。

ちなみにこの項目についてははじめからレ点がついている場合もあります。

ケース4は、段落がページをまたいでしまうケースです。

このケースのような場合は、特に気にせず放置する場合もあると思いますが、なんとなく体裁が悪いような気がするのも分かります。そのような時には、本文にカーソルを合わせた後に設定画面を開き。上から3番目の「段落を分割しない」にレ点を入れてください。

以上が、改ページ位置の制御に関わる設定のやり方になります。

スタイルの活用

ケース2のところでも触れましたが、この改行位置の制御はスタイルに組み込むことができます。改ページなんてEnterキーで調整した方が早いという方には是非使用してもらい、便利さを実感していただきたい機能です。

スタイルに登録してしまえば、その都度設定する必要がなくなりますので、非常に効率的になります。スタイルの登録の仕方については、第1章、スタイルの編集の仕方については、第7章を参照ください。

あくまで一例でありますが、以下に組み合わせを紹介します。

見出しのスタイル

「次の段落と分離しない」は必須になると思います。

「段落前で改ページする」については、見出しのアウトラインレベルが高レベルな場合(アウトラインレベル1~2等)は設定に加えた方が面倒が減るでしょう。

本文のスタイル

おそらくデフォルトで設定がされていると思いますが、「改ページ時1行残して段落を区切らない」を設定に加えておきましょう。

また、注意点ですが、本文のスタイルについては、「標準」のスタイルの編集するのではなく、新しいスタイルを作成し、それを編集することをお勧めします。

Tips

はじめの方で、見出しに作用させるか、本文に作用させるかの話をしたと思いますが、あくまでこれは、通常使う場合ではという但し書きがつきます。別に見出し、本文関係なく4つの項目は使用できますので、もし、応用できる場面があれば是非うまく使っていただきたいです。

また、この機能は表中でも使用できるため、表の改行で納得がいかない場合は試してみてはいかがでしょうか。

 

第11章