第16章 文字数と行数の調整について

この章を読んでできるようになること

Word文書1ページに記載できる文字数や行数を自分で設定することができるようになります。短い文章を書くときはあまり意識しない項目ではありますが、設定の知識を知らないといざという時に困ってしまいます。

ただ、普段意識しない項目だけあり、少々複雑になりますので幾分か簡略化しながらわかりやすく説明していければと思います。勿論、簡略化しつつも普段から使える知識として書いていきます。

用語の説明

字送り

文字の左端から次の文字の左端までの間隔を言います。字送りのサイズが大きくなると次の文字の左端までの間隔が広くなります。以下の画像は、字送り10ptと30ptの比較になります。

また、インデント調整の時に、字数を利用していると、この字送りの値が参照されます。

行送り

文字の部分と上下の余白を合計した高さを言います。行送りの値が大きくなると、文字部分を除いた上下の余白が変化します。以下の画像は、行送り18ptと36ptの比較です。

Wordを扱う上で「行間」という用語を見ると思いますが、Wordでは行送りとほぼ同じ意味で用いられ、標準スタイル使用時の行間の1行は、行送りの高さと一致します。

対象が文書の場合は、「行送り」を使い、対象が段落の場合は「行間」と表現することが多いです。

文字数と行数の初期設定

特に設定を変更していない時の初期設定は以下のようになっています。

文字数項目  文字数40 字送り10.5pt

行数項目   行数 36 行送り18pt

やり方

なにも設定を編集せずにA4用紙を作成すると、1ページあたりの文字数は、「40字×36行」と設定されています。これからこの1行あたりの文字数と1ページに配置される行数の変更を行っていきます。

まず、【ページレイアウトタブ:ページ設定グループ;ページ設定ダイアログ】を起動してください。

基本的にこの画面を使って説明していきます。

文字数と字送りの指定

まず、先ほどの設定画面の「文字数と行数の指定」項目で、「文字数と行数を指定する」を選択してください。その後に、文字数の項目を操作すると1行当たりの文字数を変更できます。操作してみれば分かりますが、文字数や字送りどちらかの値を変更すると、それに対応してもう片方の値が自動的に変更されます。

以下の図では、初期設定の文字数40の字送り10.5ptから変更されているのが分かると思います。

用語の説明でも触れていますが、字送りの値は、インデントの「1字」に参照されるため、文字数を変更すると、インデントの「1字」のサイズも同様に変更されます。

文字数30の字送り14.15ptに変更すれば、インデントの余白もそれに対応して広くなります。ただ、インデントの単位にmmを使用している場合は、特に変更されることなく、指定したとおりの余白になりますので御注意ください。

文字数と文字サイズの違い

この項目では、文字数と文字サイズは異なるということを理解していただければと思います。上の項目では、文字数を変更しましたが、いくら文字数を変更しても「標準」スタイルの文字サイズにはなんら影響は与えていません。

そもそも、文字数とは、文字と文字の間隔を調整するものであり、文字そのもののサイズを変更することはできません。

もし、実験好きな方がいたら、先ほどの設定画面で文字数を10に設定してみてください。文字サイズ10.5ptが変わることなく、文字と文字の間隔が広がることが分かるかと思います。

もし、「標準」スタイルの文字サイズを変更したい場合は、ページ設定画面の右下にあるフォントの設定をクリックする必要があります。

そして、右にあるサイズを変更してください。

ここで設定した書式は、「標準」の文字書式になるので、特に書式を変更していない時には、ここで設定した書式で表示されることになります。「標準」スタイルは、軽々にいじる項目ではありませんが、変更の仕方は覚えておくと良いでしょう。

行間に収まる文字サイズ

この章を読んでいる方の中には、フォントで文字の大きさを14ptに変更したら急に行間が広くなってしまったという経験をしたことがあると思います。あれには、行間に収まる文字サイズが関係しています。

用語の説明欄でも書きましたが、初期設定の行間は18ptとなっているので行の中に収まりそうなものです。しかしながら、文字の上下には適当な余白が含まれているため、実際に1行の行間に収まる文字サイズは、行送り(行間)の数値の3/4が目安となるのです。

グリッド線があるとわかりやすいので以下に図を示します。

14ptのところで行数が2行になっているのが分かります。つまり初期設定では、18pt(行送り)×3/4=13.5ptまでが一行に収まる大きさであるといえるでしょう。

行数と行送り

文字数や字送りの設定を変更した時と同じようにページ設定画面を出してください。その画面の行数の数値を変更してみてください。字送りと同様に、行数と行送りの数値は連動します。

どちらかの数値を変更すれば、1行の高さが変わるため、1行に収まる文字サイズも変更されるため注意してください。

困ったら固定値指定

もっと手軽に行間を設定できる方法があります。それが固定値の指定です。これを使えば、難しいことは考えずにトライ&エラーで行間の調整が可能です。一部分だけ調整したいとき等に役立ちます。

行間を編集したい箇所を選択した後、【ホームタブ:段落グループ:段落ダイアログ】を開くと右のあたりに「行間」と「間隔」とかかれた項目があります。

ここの行間欄を「固定値」にすると右側の間隔に12と表示されると思います。ここで一旦OKボタンを押します。すると選択した部分が一気に縮まったはずです。もしかしたら、文字の上下が崩れているかもしれませんが、その時は、先ほどの間隔の数値を調整して、自分が適当と思うところを見つけてください。

スマートなやり方とは言えないかもしれませんが、手軽に素早く行間の設定ができることは魅力だと思います。

ページ余白

先ほどと同じ【ページレイアウト:ページ設定グループ】の「余白」では、ページの余白を変更することができます。いくつかの例が載っていますが、自分で数値をカスタマイズすることも可能です。

下にある「ユーザー設定の余白」を選択すれば、余白を設定できるようになります。

先ほどまで使用していたページ設定画面です。字送りや行送りでは、一番左側のタブである「文字数と行数」を使っていましたが、今回は、その右側の「余白」タブを利用しています。

ここで余白を変更できます。この余白を変更すると当然文字数や行数の数値も変更されることになります。

なかなか普段は触れない設定項目だったと思いますが、設定できる項目だけでも知っているといつでも調べられますので、いつもと違う事態でも対応することができます。

Tips

これらの設定変更は文書のレイアウトを決定付けるものになるため、文書作成前に設定を済ませることが基本となります。順番としては、ページの余白を設定した後に文字数と行数の値を設定するとよいと思います。

最後に一点注意していただきたいことですが、ページ設定画面左下にある「規定に設定」のボタンはよほどの上級者でなければ、クリックしないでください。ここを押してしまうと、現在編集している文書以外のWord文書にも影響してしまうため明確な理由がない限り、徒に設定しない方が良いでしょう。

 

 

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